2008-09-21 不眠症 詭弁 微熱を抱え込んだまま 俺は薄暗い部屋の中で 台風が過ぎていった後の風を 窓から吹き込ませていた 眠れない静かな時間 自然と耳鳴りを拒むように体を捻る 立体的な虫の影 蠢く音が更に不安を興奮させる 思念が更に脳内に トカゲの様に這いずり回る 斑になった表皮を見つめ 恐怖に溺れた今日も カーテン越しが明るくなった