タチコマ・アパシー

雑記。過去もすべて受け入れた。

ヴェルファイア

僕は或る朝景色を失くす夢を見た

人生最期を迎える瞬間の様だった
完成された人間達の群れを見下ろす
此の地球に生まれた様々な文明達が
次々に新たな人間の手によって壊される
笑い声は常に耳の奥に張りつき剥がれない
ピアノの音すら既に曲に出来るものにならず
手首をふと、見ると血塗れだと思ったらそれは
先程の人間のものだと言うことに気付いたのは
目を見開いてその完全にバラバラになった身体を
眺めてから気付いたのだ、そうきっとこれは夢だった

僕は或る朝足を失くす夢を見た

現実世界の狭間を見据える獣の眼
完結された文献達の並列を捜し
此れにより僕は再生を願う人類達を
少しずつ手を引き入れて行こうと
ギターの弦が首に巻きついて様々な
くだらない夢と希望を持つ死人を
戦国の浅い記憶を鮮やかに走馬燈させ
気付いた、僕は爪を剥がれていて
足元を見つめてそれが或る場所はそう
憐れな獣の眠る重霊地、そうこれは夢だったのだ

激昂が夜に触れ
明日も又、同じ花を投ぐ
其れは壱つの宗教行為、悲しき人類のその成れの果て
生類は雨の夜を
虫も又、同じ様に逝く