2008-09-29 666 詭弁 夜から醒めて 朝焼けの中に 手を静かになぞると 微かに残った体温の 爆発的な痛みが奔って また心と体が入れ替わる 太陽が堕ちて 宵闇の中に 手を静かに触ると 微かに流れる赤い血の 嗜虐的な痛みが奔って また心と体に神経痛 現実の境界線が見えないよ 意識と感情を全部君の手に 任せてしまった所為だ 憂鬱な路地裏で兎がひとり 御金と感傷を全部誰の身に 任せてしまっているんだ 夜から醒めて 朝焼けも来ない 朧な明星が落っこちた